北海道札幌市すすきののホテルで男性の頭部切断遺体が発見された事件の犯人として逮捕された田村瑠奈容疑者。
逮捕されて数日経過しましたが、まだまだ謎な点が多い事件です。
この記事では
・田村瑠奈は死刑になる?
・田村瑠奈は多重人格によって無罪になる?
以上について解説していきます。
Contents
すすきの頭部切断事件の概要

2023年7月2日、北海道札幌市の歓楽街であるすすきののホテルの一室で事件が発生しました。
被害者・浦仁志さん(62歳)会社員
の頭部が切断された状態で発見。
第一発見者はホテルの従業員で、チェックアウトの時間になっても出てこないため、部屋を確認すると浦さんが浴槽内で死亡していました。
発見当時、浦さんは衣服を身に着けておらず、所持品も全てなくなっていたそうです。
被害者の浦さんについてはこちらの記事をご覧ください。
頭部も切断されて持ち出されたため、被害者の身元を特定するだけでも2、3日かかるという難解な事件として話題になっていました。
さらには防犯カメラの映像を見ても男性か女性か区別するのも難しく、手掛かりがほぼない状況での捜査となっていました。
一向に犯人が逮捕されない状況に、迷宮入りするかもと言われていたほどです。
しかし、事件から約3週間が経過した7月24日にようやく犯人が逮捕されました。
・田村瑠奈(29歳)職業不詳
・田村修(59歳)精神科医
単独犯と思われていましたが、まさかの親子が犯人だったという結末。
さらにその翌日25日には母の田村浩子(60歳)も逮捕。
田村浩子容疑者の記事はこちらをご覧ください。
家族全員による犯行でした。
犯人が逮捕されても謎が深まる事件は大変珍しいです。
田村瑠奈は死刑になる?

田村瑠奈容疑者が今回逮捕された犯罪事実は
・死体損壊
・死体領得
・死体遺棄
以上3つの罪で田村一家は逮捕されました。
この3つの罪は総称して死体損壊等罪と呼ばれているようです。
刑事罰などを解説していきます。
死体損壊等罪とは
死体遺棄罪を含む死体損壊等罪とは、死体・遺骨・遺髪・棺に納めてある物を損壊・遺棄・領得をした者に成立する犯罪のことです。
横浜ロード法律事務所
この死体損壊等罪の刑事罰は懲役3年以下とされています。
上記に記載されてある通り、田村一家は被害者の死体を
・損壊(頭部切断)
・遺棄(ホテル内に遺棄)
・領得(頭部を自宅で保管)
していました。
想像していたよりも刑罰が軽いと思いませんでしたか?
しかし、瑠奈容疑者に関しては殺人罪の罪で再逮捕される可能性もあります。
田村瑠奈は殺人罪で再逮捕される?

2023年7月28日までの報道によると、瑠奈容疑者が被害者の浦仁志さんをホテル内で殺害し、修容疑者が車で送迎をしていたことが判明しています。
捜査関係者によりますと、現場のホテルに入室したのは瑠奈容疑者1人で、自宅から防犯カメラで確認された金髪のウィッグ、黒っぽい服が押収されました。 父親の修容疑者が車で送迎していたとみられ、捜査本部は車を押収し、裏づけをすすめています。
Yahoo!ニュース
現場のホテルに入ったのは瑠奈容疑者1人だと防犯カメラで明らかになっているそうですね。
家宅捜索で変装用のウィッグや衣服なども押収されているそうなので、殺人罪で逮捕できる証拠集めは着々と進んでいるように見えます。
殺人罪とは
殺人罪とは、他人の生命を、その意思に反して、侵害する犯罪です。
https://keiji-soudan.jp/crime/satsujin/
殺人罪の成立には、被害者の「意思に反して」いることが必要であり、被害者が同意していた場合は、別の犯罪(同意殺人罪)になります。
刑事罰は
死刑又は無期若しくは5年以下の懲役
とされています。
殺人罪の成立には被害者の意志に反していることが必要とされていますが、先日あった市川猿之助さんの事件は殺人罪ではなく同意殺人罪でしたね。
今回被害に遭われた浦仁志さんは遺書などが残されておらず、遺族からの通報もありませんでした。(行方不明届で浦さんと判明)
また、瑠奈容疑者と何らかのトラブルにあったと報道されている通り、被害者の意志に反している可能性があります。
その為、瑠奈容疑者は殺人罪での再逮捕も十分あり得ます。
さらに瑠奈容疑者をホテルまで送迎したとされている、修容疑者も殺人罪の幇助で再逮捕されるかもしれません。
田村瑠奈は多重人格で責任能力無しで無罪?

田村瑠奈容疑者は警察の取り調べに対して
自分の中には何人もの人格がいて、その中の1人がやった
と供述しています。
いわゆる多重人格というやつですね。
瑠奈容疑者の多重人格についてはこちらの記事をご覧ください。
日本の法律では責任能力が無い人物が犯罪を起こすと、減刑若しくは無罪になります。
責任能力が存在しない状態を責任無能力といい、責任能力が著しく減退している場合を限定責任能力といいます。
東京中央法務オフィス
責任無能力としては心神喪失と14歳未満の者、限定責任能力としては心神耗弱があります。
このうち、瑠奈容疑者が心神喪失で責任無能力とされるのか、心身耗弱で限定責任能力となるのかは慎重に診断されます。
山口宏弁護士が解説

瑠奈容疑者は幼少期から精神疾患を抱えていると報道されていますが、これに対して山口宏弁護士が解説してくれていました。
「娘のことを一番よく知っているとはいえ、裁判所は学会の中でも中立な立場で、専門家の間でも信頼のおける鑑定人を独自で選任します。ですから父親の証言が有利に働くことはありません。ただ、鑑定人も初めて診察するわけですから、父親の過去の診断書を参考にすることは考えられる。責任能力がないと判断されれば、罪に問われない可能性もあります」
Yahoo!ニュース
父の修容疑者は優秀な精神科医です。
瑠奈容疑者の幼少期の診断書も参考にされる可能性も考えらると山口弁護士は発言しており、無罪の可能性もあると仰っていますね。
しかし、瑠奈容疑者は犯行現場のホテルに一切指紋を残さず、かなり計画的に殺害していましたがそれでも精神疾患と認定されるのでしょうか。
瑠奈容疑者の精神疾患を診断する鑑定留置は起訴されてからとなるため、まだまだ先のことです。
ちなみに2020年に心神喪失で無罪になったのは5件でその内3件が殺人事件だったそう。
まとめ
田村瑠奈容疑者は現在、死体損壊等罪で逮捕されています。
この罪だけでは刑事罰が懲役3年以下となっているので、死刑は絶対になりません!
しかし、殺人罪で再逮捕されるとなると先行きが変わってきます。
今後の瑠奈容疑者は
・殺人罪で再逮捕される可能性
・多重人格による責任能力無しで無罪の可能性
最終的な判決が出るのにはだいぶ時間がかかりますが、公正中立に判決を下すのには必要なことです。
また新情報が入り次第追記予定です。