2023年5月25日、長野県中野市で死亡者4人となる立てこもり事件が発生しました。
犯人は長野県中野市議長の青木正道氏の長男、青木政憲容疑者(31)。
近隣住民からは仲の良い幸せそうな家族と評判でしたが、その裏に隠された秘密とは。
この記事では
・青木政憲容疑者が無罪にならない3つの理由
を細かく解説していきます。
Contents
長野県中野市立てこもり事件の概要

2023年5月25日、長野県中野市江部で4人が死亡する事件が発生しました。
犯人の青木政憲容疑者は初めに被害者の村上幸枝さんをナイフで数回刺し、殺害。
その後110番通報が入り駆け付けた警察官2名を猟銃(散弾銃)で殺害。
このとき、パトカーの運転席の窓ガラス越しから2発発砲。
その後、自宅に立てこもり青木容疑者の母親と叔母が取り残された状態となりました。
自力で脱出した母親と叔母は無傷で生還。
日を跨いだ26日午前4時37分、青木容疑者が自ら自宅から出てきたところを確保。
しかし、自宅付近に4人目の被害者となる竹内靖子さんが倒れていました。
なんとも残虐で腹立たしい事件です。
青木政憲容疑者が無罪や減刑にならない3つの理由
なぜ4人も殺害しているのに「無罪」や「減刑」というワードがでてくるのでしょうか。
日本の法律では精神に病気を抱えている人物が犯罪を犯しても、責任能力の無さから無罪や減刑になることがあります。
・心神喪失‥精神の障害により制御能力が欠けている状態。
・心身耗弱‥精神の障害により制御能力が著しく制限されている状態。
青木容疑者は近所付き合いの悪さや、根暗な性格から精神疾患だったのでは?とネット上で騒がれています。
青木容疑者が無罪にならない理由3つを先に紹介します。
①‥殺害した動機が明確で計画的
②‥猟銃免許を所持している
③‥無差別に人を殺害していない
順番に解説していきます。
①殺害した動機が明確で計画的

青木容疑者が殺害した被害者は
・村上幸枝さん
・竹内靖子さん
・玉井良樹警部補
・池内卓夫巡査部長
以上警察官2名を含めた合計4名です。
村上さんと竹内さんを殺害した動機について「悪口を言われたと思ったから殺した」と供述している青木容疑者。
警察官2名を殺害した理由は「射殺されると思ったから」と供述。
どちらも「思ったから」という勝手な決めつけで殺害しています。
被害者の村上さんと竹内さんは青木容疑者の母親と交流があったらしく、自宅にも訪れたことがあったそうです。
そのときに悪口を言われたと思い、恨みの感情を抱いていたのかもしれません。
最初に被害にあったのは村上さん。
サバイバルナイフで背後から背中を刺し、倒れて仰向けになったところを再び刺しています。
第一通報者の男性が青木容疑者に声をかけると
殺したいから殺した
と発言。
普通の人間では考えられない思考回路ですが、問いかけには冷静に回答している青木容疑者。
その後に自宅へ戻り立てこもりました。
警察官を殺害した際も猟銃を無作為に乱射するのではなく
1人に対して1発、計2発を的確に狙って発砲しています。
近距離での発砲とはいえ、精神がおかしな状態ではまともに撃つことすら容易ではないでしょう。
また、発砲後の青木容疑者の表情を見た男性の証言によると笑っていたそうです。
怖すぎます。
以上のことから
・村上、竹内さんには事前に恨みがあって殺害する意志を持ってナイフで殺害。
・警察官2名は自分の命を守るために正確な発砲で狙って殺害。
しっかり意志と目的を持って殺害していることが明確となっています。
また、警察の取調べで容疑を認めていることから間違いないでしょう。
②猟銃免許を所持している

青木容疑者は猟銃免許を所持しており、空気銃など計4丁を所持しています。
青木容疑者が銃に興味を持つようになったと言われているのは、2、3ヶ月だけ入隊した自衛官の影響ではないかと言われています。
大学を中退した後、父正道氏に半ば強制で入隊させられたそうですが、すぐに除隊。
しかし、その後はクレー射撃に通うようになり、銃の魅力に憑りつかれます。
猟銃免許を所持する試験は
①知識試験‥法令、猟具の取り扱いなど
②適性試験‥視力、聴力、運動能力など
③技能試験‥鳥獣判別や猟具の取り扱い、目測など(免許ん種類によって異なる)
そしてこの試験を受験する前には、医師から精神病やアルコール依存などの疾患がないという診断書が必要になります。
法令試験は銃刀法や火薬類取締法など難しい問題が数多く出題されます。
しかし、学生時代から成績が良く、高校は長野県の有名進学校に通っていた青木容疑者にとっては簡単だったのでしょう。
免許を取得するにはこの3つの他に近隣住民への聞き取りもあるそうです。
青木容疑者の父親は中野市の議長、母親もフラワーアレンジメント講師で地元では超有名人。
その2人の息子なら誰しも安心してしまうでしょう。
医師から正常という診断書ももらい、近隣住民からの聞き込みも良好。
これで事件を起こした日だけ精神疾患を患っていたとなると都合が良すぎですよね。
③無差別に人を殺害していない

青木容疑者は殺害した人物に対して明確な理由を持って殺害しています。
殺害した理由については上記①で解説しているので割愛しますが
目撃者や立てこもり場所の自宅にいた母や叔母は無傷です。
本当に精神疾患を患っている人物ならば、視界に入った人物全員を殺害対象にしてしまうのではないでしょうか。
なんの躊躇もなく被害女性や警察官を殺害していますが、事前に殺害理由を自分の中で作って犯行しています。
自宅から母や叔母が脱出するときもケガ一つしていません。
この行動から推測すると
自分の行動は制限でき、制御能力はある状態
と言えるでしょう。
過去に精神疾患で無罪や減刑になった例
中野市立てこもり事件のような残虐な事件は過去にも発生しています。
神戸5人殺傷事件
2017年に祖父母や近隣住民5人を殺傷して逮捕、起訴された男性。
祖父母を包丁で刺し、母を金属バットで殴打。
全く関係のない近隣住民一人を殺害、もう一人にケガを負わせました。
事件内容だけ見ると常軌を逸した行動すぎて信じられません。
この事件の判決はなんと無罪!
理由は
捜査段階に2回実施された精神鑑定の内容を検討。被告が統合失調症による幻声や妄想の圧倒的影響を受けたとする1回目の鑑定医は、被告と11回面接するなどし結果は合理的だとした。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF047ZQ0U1A101C2000000/
犯人は罪を「間違いない」と認めているのに対してこの結果。
検察が出した求刑も無期懲役だったのに対し、無罪という結果はあまりにも残酷すぎます。
裁判官は物事を平等且つ合理的に判断する立場ですが、被害者遺族は「ただただ絶望している」とコメントしていました。
淡路島5人刺殺事件
2015年に引きこもりの男性が近所の民家に押し入って、相次いで殺人行為をした事件。
この事件では5人の罪のない人間が犠牲となりました。
先ほどの事件とは違い、第一審では「死刑」を宣告されましたが、第二審では「無期懲役」。
減刑されてしまいました。
理由は
犯人は通院歴があり、取り調べで「電磁波兵器で攻撃されていてその反撃で犯行した」と供述
以上の理由で「心身耗弱」と認められ、刑の減軽となりました。
まとめ
青木容疑者が無罪や減刑にならない3つの理由は
①‥殺害した動機が明確で計画的
②‥猟銃免許を所持している
③‥無差別に人を殺害していない
そして、過去に減刑や無罪となった事件と比較すると青木容疑者は動機や発言に一貫性があり、精神疾患は患っていないことが濃厚です。
以上のことから青木容疑者は最低でも無期懲役、あるいは死刑の判決が下るのではないでしょうか。